「認知症不安ゼロ作戦」と「子どもの権利相談室」視察しました!

大府市役所敷地内にある「コグニサイズ」を行うマス。例えば、「赤は手を叩く」「青は足をマスの外に出す」など自分で法則を決めて歩くことで、頭を使いながら運動することができます。

大府市役所ロビーにある自動販売機。誤嚥防止のためのとろみをつける機能があります。

「認知症不安ゼロ作戦」と「子どもの権利相談室」を視察しました!

所属する市民厚生委員会で、愛知県大府市と豊田市に行ってきました。(10月8日~9日)

大府市では、平成19年に市内にある駅で起きた認知症高齢者の事故をきっかけに、認知症になっても安心して暮らせるまちをめざして「認知症不安ゼロ作戦」として様々な施策に取り組んでいます。
市内にある国立長寿医療センターと連携して「脳とからだの健康チェック」や頭を使いながら運動する「コグニサイズ」を中心とした運動と認知症の研究を実施。「コグニサイズ」とは、認知課題と運動を組み合わせた、認知症予防を目的とした取り組みの総称を表した造語で、英語のcognition (認知) とexercise (運動) を組み合わせてcognicise(コグニサイズ)といいます。例えば、ウォーキングをしながらしりとりや簡単な計算をすることも「コグニサイズ」といいます。年齢を重ねると生じてくる機能低下を早期に発見するための「脳とからだの健康チェック」では、チェックを受けた人を4年間追跡調査した結果、脳の健康度が「軽く低下した人」「低下した人」が定期的にコグニサイズを行うことで、約46%の人が「正常」に回復したことを確認しました。認知症予防に、ぜひお試しください。
他にも、行方不明者捜索訓練や介護家族交流会など、支援や見守りに力を入れていました。市役所内のカップ式の飲料の自動販売機には、誤嚥防止のための「とろみ」をつけられる機能があり、高齢者に優しいまちを実感しました。

豊田市は、未来を担う子どもたちが幸せに暮らすことのできる地域社会をめざし、平成19年に「豊田市子ども条例」をつくりました。この条例に基づいて設置されたのが「子どもの権利相談室」です。独立性、第三者性の機能を持つ相談機関として、子どもの権利擁護委員が、子どもをとりまくあらゆる関係者との連携・協力の中で「子どもにとって一番いいこと」をめざして子どもとともに解決を図ります。例えば、子どもからの相談で保護者からの虐待が疑われる場合でも、子どもの許可なく他の機関につなげることはなく、できるだけ子どもの意見を聴き、子どもが納得できる形での解決策を子どもと一緒に考えます。子どもが一人の人としての人権が守られていると感じました。
子どもたちには相談室だよりが配布されています。そこには、子どもの人権擁護委員が写真付きで紹介されていて、子どもの安心度が上がる工夫がされていると思いました。

この視察で学んだものを、今後の活動に活かしていきます!