私たちのまちのケアラー支援

「ケアラー」とは、誰が誰をどんな理由でケアしているかに関わらず、介護、看病、保育など、ケアの必要な家族や近親者・知人等を無償でケアする人のことです。その中でも、家庭のお手伝いというには重すぎる責任をもって介護等を担っている子どもや若い世代を「ヤングケアラー」と呼び、その存在が充分に認識されていないことで、様々な問題が発生している現状があります。
昨年の第3回定例会一般質問でもとりあげ、ケアラーは孤立しがちで、身体的にも精神的にも経済的にも厳しい状況にあり支援の充実が必要であること、ヤングケアラーの存在を学校の先生にも認識してほしいと訴えました。

一般社団法人日本ケアラー連盟主催のシンポジウム「私たちのまちのケアラー支援」に参加、ケアラー支援の先駆的取り組み自治体のお話を伺いました。
(6月23日・東京都生協会館にて)

藤沢市では、公立小中学校の先生にアンケート調査を実施しています。教員からみた児童・生徒の様子を答える質問で、報告書は、ケアの状況と遅刻・欠席・学業が振るわないなどの学校生活への影響を関連付けて報告しています。問題のある「困った子」が、心を病んだ親のケアを担っていたり、自宅介護の担い手だったり「困りごとを抱えた子」であることがわかりました。存在が明らかなったことで新たな支援策を検討しています。

北海道の栗山町ではケアラー推進協議会があります。ケアラー実態調査では、ケアラーの約60%が心や体に疾病があることが判明。ケアラーでない人の多くが将来ケアラーとなる役割に不安があることもわかりました。「地域の価値観」も盛り込んだケアラー支援条例の制定を目指しています。

福生市にも昨年、認知症の家族のケアをしている方の「家族会」ができました。
ケアラーを孤立させない地域での支え合いが充実していくにはどうしたらいいか?今後も市民のみなさんとともに考えていきます。