平和を考え語り合う日に…

「原爆と人間」パネル展

劣化ウラン弾による放射能の被害を伝える

明日8月15日は、日本人にとって忘れてはいけない日、終戦記念日です。

戦争体験者がご高齢になり、直接その体験をうかがう機会が減っている今、貴重なお話しをうかがう機会がありました。

8月11日(火)から16日(日)まで福生市民会館展示スペースで
『ヒロシマ・ナガサキ「原爆と人間」パネル展と学習会』が、福生市公民館平和事業として開かれています。(共催・ドイツ平和村をサポートする会)

8月12日(水)は、「学童疎開の体験を聞き、語り合う」と題した学習会があり、福生市在住で学童集団疎開当時10歳だった鳥居由幸さんのお話しをうかがいました。
下町の根岸で生まれ育った鳥居さんは、戦渦が激しくなった昭和19年に福島県会津坂下町に疎開しました。

三度の食事は出されたが、透き通った味噌汁に芋や麦の混ざったごはん。雪深い地方なので冬は寒さとしもやけに悩まされた。とにかく毎日ひもじかった。親へ送る手紙は先生の検閲を受け、検閲済みのハンコが無ければ送ることはできなかった。それでも恵まれていた方だったと思う。月10円を払えない家の子は、縁故疎開か東京に残るしかなかった。

当時の子どもが体験したことを、飾ることなくお話しされました。

参加者同士が語り合う場面では、「当時の事は思い出したくないし、話したくもないが、今日はどんな話をするのかと参加してみた。」とおっしゃった80代の男性がいました。
戦争体験者の多くは、そういった思いをお持ちであると聞いたことがあります。
私たち戦争を知らない世代は、体験だけは追いつくことはできません。
だからこそ、未来へ語り継いでいく途中の世代として、話を聞いたり、話したり、平和について考え発信していくことが大切ではないでしょうか。

国会では、「安全保障関連法案」の審議が参議院で行われています。
武力・戦力を保持して平和というのかどうか考えなければなりません。
国の思い描く平和と、私たちが思い描く平和は、違っているのかもしれません。
どんな理由があっても、正しい戦争はありません。

福生ネットのスローガン
「子ども 未来 いのち ~つながりあうまちづくり~」は、子どもたちのため、未来のため、ひとり一人はもちろん、いのちあるものを大切にしていきたいという思いが込められています。
東日本大震災と福島第一原発事故を経験した日本人にとって、「いのち」の重さと「つながりあう」大切さは、一番に考えなくてはならないことだと思います。

「いのち」を大切に希望ある未来、戦争の無い未来をつくること。そのために人と人とがつながりあって、小さな力を大きくして福生から発信していきたいと思います。