議会改革の難しさ
令和元年5月の統一地方選挙後、6月に設置された「議会改革に関する協議会」が、令和3年4月 13日までの全20回開催され終了しました。その後、議会運営委員会に結果が報告され、報告書が議長に提出されました。
協議会は、議長を除く18名の議員で構成され、議長はオブザーバー参加とし必要に応じて発言できることとしました。
先ず、この協議会で議論したい協議事項を、各議員が提案しました。
私は、次の8項目について提案しました。
●通年議会について
●議員間討議について
●議会確認事項や申し合わせ事項の全体的な見直しについて
●陳情者の意見陳述の機会について
●議会BCPについて(災害時の議員の動きについて)
●タウンミーティングについて
●議会基本条例について
●投票率を上げる取り組みについて(議会としての取組について)
この項目については、他の議員からも提案されたものもあります。他には、議会の情報発信について、議員定数の削減(適正な議員定数)について、一般質問及び予算決算等の質問方法・回数・時間について等が提案され、全部で19項目になりました。
議会BCP策定のための議論には至りませんでしたが、災害時の議員の行動についてなどを協議し、「福生市議会災害対応方針」が策定されました。また、福生市議会災害対応行動マニュアル等も作成され、災害対応訓練も実施しました。年1回程度は実施していくということも確認されました。災害時に議会として、また議員としてどのように行動するかということが、ずっと気にかかっていましたので、私にとってはとても大きな成果だと感じています。
2年間分の議論をここで報告することは難しいので、私の思うところを率直に書かせていただこうと思います。
議員は、後押ししていただいた市民のみなさん、所属する政党や団体、自分の思うところなど、それぞれが それぞれの立場で議会に臨んでいます。それは、大前提としてあるのです。しかし、議会改革といったときには、その立場を超えて、議論の仕方や市民意見の聴き方などを議会としてどのようにつくっていくか、議論のためのルールをどのようにつくっていくかを議論していくことが重要です。
議論や話すことが苦手な議員もいるという理由で、議員間討議に否定的なご意見もありました。うまく話せることが議員の条件ではありませんし、どちらかと言えば私自身も話すことが得意というわけではありません。しかし、議員が言葉で伝えなくては仕事になりません。市民意見や想いを、言葉で伝えていかなければならないのです。そう努力しなければならないと思うのです。
質問方法についても、議員がやりやすいのではなく、市民に分かりやすいやり方という視点で議論できていたかというと、必ずしもそうではなかったように思います。
この協議会では、一項目ずつ議論(場合によっては2つの項目を一緒に議論することもありましたが)しましたが、振り返ってみると、影響し合う項目があるのではないかと思いました。
例えば…議員定数削減について考えたとき、削減しても市民意見をきちんと聞くためにはどうしたらいいかと考えます。そのためには、タウンミーティングの開催が良いのではないかとか、陳情者の意見陳述の機会を設けたらいいのではないかとか、議論が広がるのではないかと思いました。
今回は、福生市議会がどんな議会になればいいのか、どこを目指して改革するのかという共通の認識を持つことができていなかったのではないかと思います。先ず、ここをすり合わせていくことが一番大事で、一番難しいところではないかと感じました。
議会改革は、これで終わりということはありません。
また、今後も機会をみながら様々な提案ができるよう勉強したいと思います。