現場の声を聴いた・・・総合教育会議
平成29年度第1回総合教育会議が開催されました。
(4月14日)
教育委員会と市長が直接話し合う総合教育会議は、国の法改正によって平成27年度に設置されました。この新制度が導入されてから3年目を迎え、今回で5回目を数えます。
冒頭、市長からは、「教育立市と謳ってきたが、教育先進市を目指したい。そのためには、現場の先生方の意見交換をしたい。」。 教育長からも、「4月のこの時期に、この会議を持つことは大変意味のあること。誇りと自信を育む教育のためにも、先生方との意見交換をしたい。」というような挨拶がありました。
今回の会議では、小中学校から校長1名ずつと教員4名が参加。市長と教育長、教育委員と直接意見を交換するという形で行われました。
先ずは、福生市が推進してきた英語教育について・・・
小学校では、前年はALTに任せている教員が多かったが、積極的に授業を行うようになった。ALTの勤務が教員と同じになったことでミーティング等を行い、先生の意識が変わった。9割近くの児童が、英語は楽しいと答えている。公費で取り組める英検では、6年生の英検受験者(希望者のみ)132名あった。
中学校では、公費で英検を受けられるのは(3年生)うれしいという保護者の声が多い。生徒も普段意識していなくても、チャレンジできることで意識が上がる。ALTがいることで、英語教員のスキルアップにつながる。などの報告がありました。
英語クラブなど放課後の取り組みや授業以外でのALTの活用について、日本文化との兼ね合いや横断的なカリキュラムについて、母語の言語レベルに合わせた授業についてなど、活発なな意見交換がありました。授業は個別で先生の個性が表れるところだが、チームで取り組んでいくことが重要であること、例年踏襲ではなく新しいことを根拠に基づいて取り入れていくことが必要だ、など課題も挙げられました。
次に学力向上に向けた授業改善について・・・
中学校の教員の報告では、教科担任はその生徒のその授業しかわからないが、生徒は小中学校・教科をまたぐといったようなつながりを持っている。このつながりを教員がわかることで学習や生活においてその生徒を理解して接することができるようになる。基本が充実してきているので、活用をどんどん取り入れていきたい。
小学校では、タブレット端末を活用した授業について。意欲の向上や個々に応じた支援ができる、家庭学習が進むなどの良い点があげられる一方で、教員や家族など最適なタイミングでの声掛けや褒め言葉も必要、などの報告がありました。
タブレット端末については、児童が飽きずに学習に取り組めるような工夫についてやデジタルな面とアナログな面のバランスについて、中学校での小学校からの連続した学びについてなどの意見交換がありました。その中で、小学5・6年生の教科書を中学校にも購入してほしいとの要望に、市長が「すぐにやります!」と即答する場面がありました。
他にも・・・
児童・生徒・先生の三者が向上してきている。学びの構えができている。小学校での授業補助員の導入は効果がある。教育相談室の存在が大きい、どんな児童が入学してくるか事前にわかることは、どんな支援が必要かという構えができる。一人ひとりに対応できているのか課題に思う。福生二中に設置された日本語教室についても、データをしっかり取り課題把握していきたい。
教育長からは、教育相談室で進めてきた「学びの構え」が定着してきている。不登校の割合も改善してきた。しかし、まだまだ届いていない児童生徒がいることも事実。現場の先生方と事務局と連携していきたい。
会議を傍聴して・・・
先ず、先生方が参加しているということに驚きました。直接、現場の意見を聴く機会を公式の場で持つということに。
市議会議員になってから二年がたとうとしていますが、市長の考えや教育委員会の取り組みはとても良いことがたくさんあるのに、先生方とのギャップがあるのはなぜだろうと思うことが多くありました。今回の意見交換は、とても意味のあることだと感じました。
教育長のおっしゃる「真に一人ひとりを大切にする教育」ということも、先生方に届いているのではないかと思いました。ここに参加された先生方と傍聴に来ていた校長先生が、自校でどのように報告するのか・・・期待したいと思います。
制度改正により始まった総合教育会議。第2回目の会議傍聴記を福生ネットの元市議・阿南育子がホームページで報告しました。
「制度改正で教育への政治的介入がされてしまうのでは!という心配の声があるが、今のところ、市長の「教育立市を目指したい!人こそ財産!」というように、教育が重要であると考えていること。市長部局との連携が期待できる」と感想を記していました。
今後も、教育委員会と市長部局の連携がさらに進むことに期待したいと思います。
すべては ふっさっ子の未来のために・・・
次回会議は10月を予定しています。テーマは「特別支援教育」について。