2023年 夏 LGBT自治体議員連盟研修会

2023年 夏 LGBT自治体議員連盟研修会が、参議院議員会館で開催され参加してきました。
(8月24日)

今回の研修会は2本立て。

先ず、
「LGBTと貧困~ハウジングファーストの活動から~」と題し、LGBTハウジングファーストを考える会・東京 事務局長の金井さんからお話を伺いました。

LGBTハウジングファーストを考える会・東京は、
LGBT支援ハウスを運営し、
1、生活保護等、行政サービスへの仲介。
2、医療サービスへの仲介。
3、住まい探しの手伝い
を行っています。

〇貧困などを理由に住まいを失ったLGBT当事者へのシェルター提供と社会復帰に向けた居住支援。
〇LGBT関連団体や生活困窮者支援団体、HIV陽性者支援などに関わってきた専門職有志によるチームで構成。
〇市民からの寄付や助成金などを財源として、2018年より東京都内で個室シェルター(現在は2部屋)を運営。これまでに18名が自立生活に向けた準備のために利用しています。

多くの当事者がカミングアウトしていない現状があります。
秘密や嘘を抱え続けることのメンタルへの影響は大きく、過去10年間に精神保健福祉手帳を取得したことのある当事者は18.2%。
障がいや難病のある当事者の約半数が、障がい、生活困窮に関する行政・福祉サービスを必要な時に利用していないと回答。また、行政、福祉関係者に安心して話せないと感じる当事者は95.4%。
(認定NPO法人 Re Bit LGBTQ医療・福祉調査レポート2023年3月)

まだまだ理解が進んでいないのではないかと感じている当事者が多いことがわかります。

さらに、既存の社会福祉施設では、同性パートナーから被害を受けた男性が利用できる公的なシェルターがないこと、生活困窮したときに利用できる施設の多くはプライバシーを十分に確保できないこと、トランスジェンダーが希望する性別でケアを受けられないこともあること等が課題としてあげられました。

また、近年は、ユースのトランスジェンダーからの相談や難民からの相談など、生活困窮者支援制度が利用しにくいケースも増えつつあるとのことでした。

すべての人に理解が進むことが重要ですが、先ずは、行政・福祉・医療関係者の理解を早急に深めることが必要だと思いました。

次に、
「子育てしているLGBTQ+」と題し、
同性パートナーと実子の子育てをする女性と
同性パートナーと養育里親をしている男性のお話を伺いました。

妊娠届け出のときから行政職員へ説明してもなかなか理解されなかったり、家族のイメージにあてはめたがる人が周囲にいたり…
気付いていたけどカミングアウトするまで見守っていてくれる人もいたり…

私たちは国勢調査の項目に想定されていないとの言葉に、それは 今まで考えたことがなかったと気づかされました。

当事者のお話を聞く貴重な機会となり、また、当事者の声を聴くことの大切さをあらためて感じました。

親であれば、親の役割があれば性別は関係ないと子どもは思っているとおっしゃっていました。
そして、同性婚が認められれば、間違いなく幸せな人が増えると思いました。