生活者ネットワーク会派視察報告
1月12日から14日まで、生活者ネットワークの議員8名で視察に行きました。
(小平・東大和・立川・昭島・福生)
1日目
水俣市で「環境モデル都市」について伺いました。市では現在、ごみを21種類に分別しています。拠点回収を地域ごとに、住民が行っています。そうすることで環境への意識がさらに高まり、ゴミ回収ステーションは井戸端会議的な場所になり地域コミュニティづくりにもなっています。
エコタウンとして、生ごみ・使用済みオイル・家電等のリサイクル工場などがあり、環境と経済の調和を目指しています。
他にも環境にこだわった産業づくりとして、バイオマスの活用や安全安心な農林水産物づくりに力を入れています。
負の個性から転換し、環境でまちを再生。暮らしの中から、水、ごみ、食べ物に気づかい、いのちを守る。
人と人とが心のきずなを結ぶ…「もやい直し」での地域コミュニティー再生。
壊してしまった環境、健康、地域の再生には、やっぱり人のちからが必要でした。
2日目
久留米市役所で「自殺予防対策」の取り組みと、小規模多機能型デイサービス銀の庵にお話を伺いました。
久留米市は、「セーフコミュニティ国際認証都市」になっていて、その6つの取り組みの中に自殺予防を位置付けています。
保健所の保健予防課の精神保健チームが、医師会と久留米大学医学部と各機関、市民団体等と連携しています。
かかりつけ医には、うつ病に関するチェックシートが配置されていて、うつ病が疑われる患者を精神科医につないでいます。うつの症状は様々ですが、キーワードは不眠。よく眠れないという患者には、何科にかかっても主治医はが気を配っているようです。
他にもゲートキーパー養成講座を開いたり、自死遺族の相談窓口があったり…あらゆる方面から取り組まれています。
小規模多機能型デイサービス銀の庵を視察しました。このデイサービスの利点を、よく活かした取り組みがされていました。
利用者と家族が安心して、デイサービスとショートステイ、ホームヘルプを使い、顔の見える関係が築かれています。
医療との連携も進んでいます。
とにかく、目の前の困っている人を助けたい…との思いから始まった施設。職員も離職する人は少なく、とても和やかな雰囲気でした。
3日目
みやま市の電力の地産地消,スマートエネルギーについて、大牟田市の認知症ケアコミュニティ推進事業について視察しました。
みやま市は、災害時の電源確保、エネルギーの地産地消を進め、輸入に頼らず地域に雇用を増やし、幸せの見えるまちづくり(サービスの充実)を目指し、電力会社を立ち上げました。
現在は200名のモニターがいて、高齢者の見守りのシステムが確立されています。
また、家庭でのソーラー発電の余電は1円高く買い取るなど、地域でエネルギーの地産地消が進むような取り組みもされています。
平地で日照時間が長いという、地域の特性を活かし、これからの成長産業に取り組んでいます。
大牟田市は、高齢化率約33%。
認知症高齢者の事故死をきっかけに、自分たちのまちから犠牲者を出さない…と平成16年から1小学校区で模擬訓練が実施されました。
その取り組みは広がり、市の事業になりました。
徘徊してしまう認知症の高齢者を家に閉じ込めるのではなく、地域で見守られながら生活できる環境があります。
小中学生は絵本で認知症への理解を深め、高齢者全体への理解も深まっています。
現在は多くの視察を受け入れ、全国に広がりつつあります。
今回の視察では、地域の特性を活かしたり、マイナスから個性に転換させたり…いろいろな事例を学びました。
今後に活かして行きます!