盲導犬ふれあい講演会
9月26日(土) 福生第六小学校で開催された道徳地区公開講座は、盲導犬ユーザーの浅野麻里(セアまり)さんとパートナーの盲導犬フリルを迎えて開催されました。
麻里さんは子どもの頃に網膜色素変性症を発症し、少しずつ病気が進行していき、現在では、光を感じる程度だそうです。また、シャルル・ボネ症候群も発症し、理解されないことにも苦しんだそうです。
スキューバダイビングを始めた麻里さんは、沖縄で開かれた大会に参加したときのことを、映像を交えてお話しされました。
「障がいをもった人が何かをする時には、たくさんの人にサポートしてもらわないとできません。この大会にも様々な障がいを持った人が参加しました。そして、サポートしてくれる人も、参加費を払って参加しました。サポートしてもらう、してあげるという関係ではなく、ともに泳ぐという関係。」
病気が進行し、シャルル・ボネ症候群に苦しんでいた頃、「見えなくなる前に、何か残したい。」という思いから、絵本をつくりました。それは、「フリルのやさしさに触れたから、そして、絵描きだった両親の血を引く自分には、モノづくりの力が残っているはず。」と思ったからだそうです。
64歳でフリーダイビングを始めた麻里さんは、65歳になった現在、最長で4分半息を止められるそうです。「フリーダイビングは、命と向き合い、自分の内面と戦うスポーツ。」と話し、「夢は、まだまだいっぱいあります。老後ではなく将来です。」とお話しされました。
ご自宅にはパートナーのフリルの他に、犬・猫を飼っています。子どもの頃から、小さな命を助けたいと考えていた麻里さんは、捨てられていたのを拾って育てています。拾ってきた時には口に針金が巻かれていて今でも跡が消えなかったり、瀕死の状態で見つかった猫…映像を交えてのお話しでした。
「盲導犬だけでなく、命の大切さを伝えたい。そして、ちょっと見方を変えるだけで、心の持ち方で人生が変わる。」とお話しされました。
それは、進行する病気と向き合いながら、前向きに人生を楽しむ麻里さんの心からのメッセージだと感じました。講演を聴いた子どもたちにも、きっと伝わっているだろうと思いました。
そして、フリルとのふれあいも楽しみました。
終始、素敵な笑顔でお話しされ、とても魅力的な方でした。
「命の大切さを伝える活動」をしている麻里さん。様々なメディアでも取り上げられ、「セアまり」さん(ペンネーム)で活動しています。ぜひ検索してみてください。