LGBT講座~あなたが変われば地域が変わる~ 第1回入門編
公民館白梅分館で行われる連続講座の第1回目に参加しました。(9月13日)
LGBTとは、レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーから頭文字をとった、セクシャルマイノリティの総称です。左利きの人と同じ程度の割合でいるとも言われています。
講師は、性の多様性を考える団体「虹色とんちー」のみなさん。
日本社会事業大学と津田塾大学の学生、卒業生5名というメンバーです。
虹色とんち―の「とんちー」は、台湾をはじめ、中国語圏のセクシャルマイノリティとその支援者を意味する「同志」の日本語読みです。
どのようなセクシャリティを持っていても、すべての人に身近なこととして性の多様性について考えてもらいたいとの思いから、同じ東アジアの仲間として「とんちー(同志)」という言葉を付けました。
そして、以下の4つのキーワードをもとに活動しています。
・多様な性の人と共に生きる日常を
・地域の人びとと共に
・東アジアの仲間と共に
・次につながるきっかけに
「虹色とんち―」の自己紹介に続いての「入門編」は、LGBTとセクシャルマイノリティについてと、日常の問題点などの話を聞き、自分のすべきこと等をグループで話し合いました。
世の中には、男性と女性の2種類の人しか想定されていません。体と心の性は一致していて、異性に好意を持ちます。
セクシャルマイノリティは、LGBTにあてはまらなくても、性のあり方が「標準とされている多数派のあり方」とは違う、多様な性を生きている人すべて(LGBTも含む)があてはまります。
例えば、体は男性、心は女性、好意を抱くのは男性という人もいれば女性という人もいたり、両性に心惹かれる人もいたり…
日常の問題点は…
同性愛者の場合…パートナーと築いた財産を相続できない。パートナーが亡くなった時、住む場所を失ってしまう。病気・事故・急死等の時、知らせてもらえない。DV被害等相談や避難がしにくい。「異性愛が普通」と学校で習うので、自分を否定された気持ちになる。暴力を振るわれたり、からかわれたりする。同性パートナーと、社会保障制度の「扶養家族」になれない。
トランスジェンダー・性同一性障害の場合…安心しては入れるトイレが少ない。着替える場所に困る。制服が苦痛。宿泊を伴う学校行事での入浴等。解雇されたり、就労を困難に感じる。外見と書類上の性別が違うので、疑われたり秘密が露見しまう。不必要な性別記入欄がある。治療には、身体的・心理的・経済的に大きな負担がある。戸籍を変更するには、子どもをつくれない体にしなくてはならない。
様々な問題点を踏まえて、グループでの話し合いを行いました。
すぐできること・一人でもできること
この講座の内容を、知人友人に話す。この講座に誘う。
自分自身のこと
誰でもフラットな気持ちで、先入観なく人と接する。偏見の意識を無くす。
みんなですること・社会に発信すること
仲間づくり。学校でも、いて当たり前の存在になるように、先ずは先生に理解してもらう。その子どもたちがおとなになった時、いて当たり前の社会になっているように。
一部の自治体では、問題点について取り組み始めていたり、職員の研修を行ったりしています。窓口となっている人の理解は大事です。
講師を務めた「虹色とんち―」の山田さんは、なぜこの取り組みを始めたのかという参加者の質問に、「社会福祉を勉強しているものとして、ソーシャルワーカーの使命でしょ!取り組まなきゃダメでしょ!左利きの人くらいいるんだから!」と力強く話しました。そして、これは人権の問題だから、すべての人に考えてほしいと話しました。
第2回 10月11日(日)午後2時から5時 「世界のLGBT運動」
第3回 11月8日(日)午後2時から5時 「LGBTの子どもと若者」
第4回 12月13日(日)午後2時から5時 「映画上映会+トークセッション」
第5回 1月10日(日)午後2時から5時 「BL・百合講座(フィクション作品の中のBLGT)
第6回 2月14日(日)午後2時から5時 「まとめ~今日からできること~」
詳しくは、広報ふっさ8月15日号をご覧ください。
皆さんもぜひご参加ください。身近にも、困っている人がきっといるはずです。