《子どもの人権》を考える
7月23日福生第六小学校で行われた「《子どもの人権》懇談会」に参加しました。
六小は、平成27・28年度東京都人権教育推進校の指定を受けています。
校長の猿田先生は、なぜ人権教育推進校に手を挙げたのかを、会の始めにお話しされました。
衣食住が十分で、家庭が安らぎの場である。安心できる地域がある。
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学校適応力が高まる。学力が向上する。
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子どもの人権が守られる。子どもも人権を守る。
様々な事例を出しながら、校長の思いを語ってくださいました。
福生市人権擁護委員の島田しのぶさんは、「相談に来る保護者の方には、いつも見方を変えてみてくださいと伝えています。視点を変えることで、今までと違ったとらえ方ができる、子どもの立場になって考えることが大事。」と話されました。
地域の民生委員は、「汚い言葉や心無い言葉で、相手を傷つけることが目につく。その子の周りのおとなも、同じような言葉を使っているのではないか。おとなも気を付けなければいけない。」
ふっさっ子の広場統括指導員は、「自分のことが自分で決められるようになることが大事。それは、自信がついているから。自分が認められると自信が付き、相手も認められるようになる。」
お二人とも、出会った子どもたちのことを織り交ぜながら、お話しされました。
参加者からも、
「おとなも認められたい」、「ご主人に褒められたことがないお母さんは子どもを褒めない」、「子どものやることを奪わない」、「みんな違うからおもしろい、同じだったら気持ちが悪いと子どもに言っている」など、たくさんの意見が出されました。
ご主人が外国人で、お子さんも海外で暮らしていたという保護者は、「転入当初は、いじめのような言葉を受けたが、福生は外国人も多いので、子どもたちも慣れているせいか、すぐに打ち解けられた」と話しました。
他にも、LINEなどを使ったインターネット上のいじめが大きな問題になっていることが話題にあがりました。保護者の目が届かない、いじめに気付きにくい等の問題は、家庭内でルールを決めることや、人権の意識を高めることで、解決策を見つけていかなければなりません。
また、家庭での安らぎや安心が得られない、貧困や虐待が大きな問題になっています。家庭や学校だけでは対応しきれない問題は、地域社会で担っていく必要があります。
子どもの人権を守るには、何事においても子どもの視点に立つことが大切だと考えます。おとなが子どものためにと思ってしていることは、時々ズレていることがあるからです。
子どもどうしでお互いを傷つけあわないためには、自己肯定感を養うこと、おとなが子どもの自尊心を傷つけないことだと考えます。子どももひとりの人なのです。
福生には、違いを認め合う土壌があります。
子どもだけでなく、おとなもお互いを認め合い、誰でもが暮らしやすいまちになるよう、人権に対する意識を高めたいと思いました。
まち全体で子どもの育ちを応援できるよう「子どもの権利条例」は必要だという思いを強くしました。