「ダイバーシティ キャリアセンター」視察
認定NPO法人ReRitが運営する就労移行支援センター「ダイバーシティ キャリアセンター」を、生活者ネットワークのメンバーと視察させていただきました。
(11月10日)
新宿駅から徒歩15分ほどの場所にある同センターは、ダイバーシティに取り組む企業500社以上と連携実績があり、また、スタッフの多くがLGBTQ当事者で運営されていて、安心して相談できる場所となっています。
LGBTQであることで、無理解や差別に苦しむ人も多く、精神疾患を患ったことのある人の割合は約42%、生活困窮を経験したことのある人の割合は約49%とのこと。
この就労支援センターは、LGBTQであるだけでなく、障がいや病気など福祉とつながっている人が利用できます。全国から寄せられる相談は、年間6,000件にもなるそうです。
福祉や医療を安全、安心に使えないことも多く、ハラスメントやカミングアウトの強要、生活保護受給のための相談では「家族に連絡してアウティングされてしまった」という事例もあったそうです。
ここでは主に、
就労支援として、履歴書の書き方など
職業訓練として、必要なスキルの習得をその人に合わせて支援
定着支援として、就労後のサポート
を行っています。
生活スキル、対人スキル、働くスキルを身に付け、自己受容し、その人が「どう生きたいのか」に伴走したいとの支援することへの思いを伺うことができました。
また、東京都の訪問派遣事業として、企業や病院、福祉施設での研修を行っていたり、自治体の地域福祉協議会等へ出向いて行って現状のお話をしたり、社会福祉協議会と連携していたり、理解を広げ、就労や福祉施設が利用しやすくなるような取組も行っています。
地方在住で制度を利用できない人には、オンライン無料相談を実施していますが、こうした支援の場が全国に広がっていく必要性を感じました。


