多文化共生とまちづくり
福生市は外国にルーツを持つ人がおおぜい暮らしています。
現在は55か国で約3400人、市民の約5.7%が外国籍です。家族の中に外国にルーツを持つ人がいるという外国籍世帯にすると、7%を超えています。
ともに歩みより共生していくことが望ましい、そして、さまざまある国際的な問題も、先ずは地域に住む外国人とお互いに理解し認め合うことから始めることが、まちづくりにもつながっていく・・・と考えています。
2月24日には、公民館松林分館で「多文化共生とまちづくり」と題し、千葉大学教育学部の長澤成次教授の講演が行われ参加しました。日本語教育の歴史や、人権としての学習権思想、日本語を母語としない子どもたちへの教育をめぐる課題についてのお話をうかがいました。
3月4日「外国にルーツを持つ新1年生児童と保護者の支援プログラム」を見学させていただきました。この企画は、外国にルーツを持つ子どもたちの日本語支援をしている、NPO法人YSCグローバル・スクール主催で行われました。
2月25日からの連続プログラムの2回目。子どもが学校を休む時の電話の掛け方や体育を見学させたい時などの連絡帳の書き方、入学式、PTA活動、運動会、学習発表会、水筒やお弁当、給食などなど・・・通訳者を交えながらの細かな説明がありました。
電話の掛け方と連絡帳の書き方はロールプレイを行いました。私も電話を受け取る先生の役で参加させていただきました。
子どもたちは授業体験です。ひらがなで自分の名前を書いたりしました。それに、トイレの使い方や食べる前には手を洗うこと、使いたいものを借りるときの話し方、「いただきます」「ごちそうさま」のあいさつなど、日本の集団生活で必要なことを体験しました。
この日の参加者の母語は、中国語、スペイン語、ネパール語、フランス語でした。ガイダンスの最後に先生から「家では自分の国の言葉で話してください。母語が上手になると日本語も上手になります。子どもが成長したとき家族とのコミュニケーションに必要です。」とお話がありました。
日本語支援と母語の保障も必要ですね。
3月5日公民館講座『「やさしい日本語」でグローバルコミュニケーション』に参加しました。講師はグローバルスクールの田中宝紀さん。昨年の12月議会の中で提案させていただきましたが、実際に学んでみてほんとによかったです。
ほんの少しコツを覚えるだけで、日本語を話す人ならだれでも取り組むことができ、「易しい」「優しい」両方をかねています。
たとえば・・・
高台へ避難してください。→ 高いところへ にげてください。
となります。
前日の新1年生ガイダンスの時も、4つの言語を母語とする外国人が参加していましたが、やさしい日本語でのお話にうなずきながら聞いている場面がありました。
防災メールのやさしい日本語版の配信や学校、町内の活動、商店の接客などたくさんの可能性があることが分かりました。
外国人だけでなく、子どもや障がい者にもやさしい取り組みであると思います。多くの方に知って学んでいただきたいと思いました。
英語などの外国語がわからなくても、積極的にコミュニケーションをとろうという意識が大切だと思いました。そして、外国人も参加できるまちづくりが必要だとあらためて感じました。