よりよく生きる喜び・・・道徳地区公開講座

2018年9月24日 18時13分 | カテゴリー: 地域, 教育

福生第二中学校で行われた、道徳地区公開講座に参加しました。
(9月22日)
この講座は、学校・保護者・地域が意見交換を通して一体となって道徳教育を推進していくこと、道徳の時間を活性化させること、開かれた学校教育の推進などを目的に平成14年から実施されていてます。

道徳は年35~36時間あり、全部で22のテーマでの授業があります。
この日はその中の22「よりよく生きる喜び」をテーマに、学年別に準備された教材で行われました。

私は、2年生の授業を参観しました。
教材は、「カーテンの向こう」というイスラエルが舞台のお話し。
重症患者が入る窓が一つしかない病室で、窓の近くのベッドにいるヤコブが、カーテンの隙間から見える外の風景を病室の他の患者に説明する。今日はいい天気だとか、花売りの娘が通るとか、子どもたちが遊んでいる様子だとか。それを、病室のみんなが楽しみにしている。
主人公の私は、だんだんヤコブをうらやましいと思い、嫉む心が出でくる。誰かがベッド換わってくれと言っても換わってくれない。外を見ることなく亡くなる同室の患者。
とうとうヤコブも亡くなってしまうが、主人公の私は、その時悲しいという気持ちもあったが心のどこかで笑っている自分がいた。
それから、自分は胸躍らせながら窓の近くのベッドに移り、カーテンの隙間から窓の外をのぞくと、そこには冷たいレンガの壁があるだけだった。

・・・と、あらすじはこのようなお話しでした。とても重いお話しのように思え、生徒の反応がとても気になりました。このお話しに、よりよく生きる喜びを見出すのは、おとなでも難しい課題だと感じました。
ポイントで、先生から「この時の気持ちはどんなだっただろうか」「共感できるか、出来ないか」「自分ならどうするか」などの課題が出され、生徒が自分自身で考える時間と、グループになって話し合う時間が持たれました。
生徒からは素直な意見が発表され、先生からは一人ひとり意見は違っていいんだ、どれが正解ということはない、とお話がありました。考えること、話し合うことそのものが、心の成長につながることになっていると思いました。

これが教育委員会の説明する「考える道徳、議論する道徳」ということになると思います。

 

参観のあとの全体会では、「考える道徳・議論する道徳」をテーマとした道徳教育の推進についてと題し、多摩教育事務所の斉藤指導主事からお話がありました。来年度からスタートする「特別な教科 道徳」についての説明と、意見交換での話のきっかけとしてDVDの上映がありました。バスの中で席を譲るかどうかという場面で、さまざまな人物の行動と心の声が映し出されました。
その後の意見交換では、先生と保護者、民生委員などの地域住民が一緒のグループで話し合い、日ごろの生徒たちの様子などが共有されました。

道徳科の評価の考え方は、
●子どもたちを励ます評価
●数値などによる評価はしない
●大くくりな評価をする(学期や年間でのまとまりを踏まえる)
●指導の改善を図るための評価でもある
となっています。
意見交換の中では、評価をすることのむずかしさをお話しされている先生もいらっしゃいました。

8月7日の教育委員会臨時会で、来年度に中学校で使用される道徳科の教科書が採択され、東京書籍の「新しい道徳」に決まり、来年度から中学校でも道徳科がスタートします。

道徳教育は、よりよく生きるための基盤となるものかもしれません。しかし、公共性や社会性ばかりが重視されすぎると、個が確立される前の子どもたちにとっては苦しいものになってしまう可能性もあります。それと同時に、個人として尊重されていることも子どもたちに伝えていくことが、おとなの責任でもあると考えます。家庭のあり方が多様化する中で、家庭だけでは担いきれない課題を学校と地域も一緒に考え、場合によっては子ども家庭支援センターなどの市の支援機関との連携も必要になってくるでしょう。
道徳教育は子どもたちだけではなく、地域社会の成長が要であると思いました。