遊びは学び!「子どもの遊び」を考える

ふっさプレイパークを創る会主催の市民連続講座(全3回)が開催されました。

プレイパークは、従来の公園にあるような禁止事項をなるべくつくらず、子どもが自分の責任で自由に遊ぶことのできる公園。水や火を使ったり、自然の素材を活用したり、五感を使って遊びを創りだす場所。自主性や創造性を育み、遊びを通してさまざまな経験を積む場所。
子どもの居場所であるとともに、生きる力を育む場でもあるのです。

プレイパーク(冒険遊び場)を考える会からふっさプレイパークを創る会となってから約2年、福生市にもプレイパークを!と、昨年度からは奇数月の第3日曜日に1日プレイパークを開催しています。
また、プレイパークについての理解を広げたいと、市民連続講座を開催しました。

第1回目は2月3日「パパママの語り場 よっといで~」と題し、プレイパーク世田谷の大垣内弘美さんを講師に、プレイパークでの子どもの様子やパーク内で起こるケガから見えてくる子どもの遊びや体の現状などのお話がありました。パーク内は今までと変わっていないのに、けがの仕方そのものに変化がみられるようになってきているそうです。
いろんな年代の子がいたり、ごちゃっとした遊び場は、あっちこっちに気を配らないとスムーズに遊ぶことができません。そういった気の配り方を知らず知らずのうちに遊びを通して身に付けているそうですが、一点に集中するあまり走っている子ども同士がとんでもないぶつかり方をすることがあるそうです。
火は熱いとか、水は冷たいとか、虫を捕まえる手の握り具合だとか、飛び降りても大丈夫な高さとか、飛び越えられる幅だとか、イメージの通りに体を動かすことができるようになるのも、遊びを通して自然に学んでいることで、その遊びの場を確保することの大切さを再確認しました。
その後のワークショップでは参加者の意見交換と、「子育てを漢字一文字で表現すると?」というお題に、参加者がその思いとともに発表しました。「笑」「愛」「楽」など、我が子とすべての子どもたちへの愛情ある言葉を聞くことができました。
公園遊具の設計を仕事としているという参加者は、遊ばせたい遊具のカタチと設置する自治体の希望とのギャップに苦労しているとおっしゃっていました。

第2回目は2月18日「プレイパーク魅力」と題し、冒険遊び場づくり協会の高子未乃梨さんを講師に開催されました。この日は残念ながら、参加できませんでした。

第3回目は3月4日「プレイパークってなんで必要?」と題し、冒険遊び場づくり協会の嶋村仁志さんを講師に、プレイパークの必要性についてお話がありました。子どもの遊びの変化について具体的なお話しや、プレイパークと地域の関わり、子どもと地域の関わりについて写真を見ながらのお話しでした。
興味深かったのは、40代の人が描いた小学生に頃に自分が住んでいた地域の地図と20代の人が描いた地図。
イヌがいる家やお菓子をくれるおばさんの家、狭い路地、ピンポンダッシュをして叱られた家、道路に描いた落書きなど細かに描かれていて様子がよくわかる40代の人が描いた地図。それに対して、学校と家と習い事の場所が描かれ、その他にはほとんど描かれていない20代の人が描いた地図。
子どもが自由に遊べる場所が少なくなり、指導したりあずかったりする以外のおとなが少なくなっている今、プレイパークのような遊び場、おとなと緩やかにかかわれる場、子どもの居場所が必要だと思いました。

会長の古屋さんは「福生市は児童館や見守り支援が充実していて子育てしやすいと思う。しかし本質は『子ども自身が育ちやすいか』ということが大事。おとなが見守りながらも、子どもが自由にのびのびできる環境が必要ではないか。将来的に、子育て世代と高齢者など別の世代がつながるネットワークがプレイパークを通じてできれば。」と、新聞の取材に応えています。

子どもの権利条約に日本が批准したのは1994年。第31条では「休み、遊ぶ権利」が謳われています。
自由に遊ぶ場所と機会をおとなが保証するとともに、子どもも社会をつくるパートナーとして尊重されるよう、さまざま提案できるよう学んでいきたいと思います。

第1回目の講座の様子

参加した子どもたちとつくったプレイパークの旗

1日プレイパークの様子。マキ割にチャレンジ。

マシュマロを焼いて食べました。近すぎると熱いし、こげちゃうし・・・と過ぎると焼けないし・・・難しい!