平成29年度第3回定例会  9月議会報告

9月5日から28日まで、9月議会が開かれました。
5日間の本会議と常任委員会・特別委員会のほか、平成28年度一般会計決算審査特別委員会が開かれました。新公会計制度導入後、初めての決算審査となりました。先進的な取り組みということもあり、傍聴席には他市の議員の姿も見受けられました。
所属している まちの魅力づくり特別委員会では、「観光マーケットの現状と福生市に求められる観光推進について」と「福生市の魅力発信に向けた取り組みおよび提案」を、招聘した参考人から意見を聞きました。

一般質問

1、高齢者住宅ついて

『シルバーピア』は、見守り役の生活協力員が常駐している高齢者住宅で、65歳以上の二人または一人暮らしの世帯が入居できる市営住宅です。(一部都営住宅もあり、所得制限があります)現状について質問しました。
現在は112戸に104世帯が入居している。 空き部屋が出た場合、半年ごとに入居者を募集している。生活協力員が毎日の安否確認を行い、認知症の傾向が現われるなどの異変があった場合は、関係機関につなげているとの回答でした。
募集に対して希望者が多いことや、高齢者のみの世帯は孤独死等を敬遠され民間賃貸住宅は借りられないことが多いなど、住宅の確保が難しいので、シルバーピアを増やしてほしいと要望しました。

2、ふっさっ子の広場について

放課後子ども教室「ふっさっ子の広場」が、設置から10年経ちました。これまでの成果と課題について質問しました。
子どもが自主的に企画に参画したり、過ごし方を自分で考えたり、自主性と創造性を育む子どもの居場所になっている。また、保護者も安心して参加させていて、参加する児童数や登録者数も年々増えている。高齢を理由に辞退されるサポーターが増えているのが課題。継続的に活動できる新規のサポーターを増やすことが必要との回答でした。
学童クラブでは、待機児童対策のため要件を緩和して児童を多く受け入れています。ふっさっ子の広場の開催時間を変えることで、学童クラブの利用が減少すると予想されます。働く保護者のニーズがあると同時に、子どもが居場所を選べる体制を整えることが大切だと考え、開催時間の延長や夏休みの開催時間の見直しを提案しました。

3、新入生の入学準備

入学の際は、多くの情報が学校から保護者へ伝えられます。日本語を充分に理解できない外国人保護者への説明について質問しました。
やさしい日本語での説明を心掛けたり、日本語適応支援員を活用して対応をしているとの回答でした。
日本の習慣等を説明すると同時に自分たちの母語や文化の大切さも、そうした機会に伝えることが必要です。地域の専門家の活用を提案しました。

 

決算審査特別委員会

新公会計制度導入後、初めての決算審査特別委員会が開かれ、4日間にわたり審査を行いました。
これまでの公会計制度では現金の出入りのみの会計で、歳入・歳出を定めた予算の通りに執行したことを説明するのが目的でした。新制度では、どんな事業にどれくらいの予算を使ったのか、市民にもわかりやすくなりました。また、事業ごとに担当課長の総括が掲載され、成果や課題も明確になりました。貸借対照表や行政コスト計算書等が導入され資産や負債に関する内容や、将来どれだけの負担がかかるのかも明確になりました。
平成28年度は、防災食育センター(新給食センター)整備事業や杉の子第三保育園の園舎建て替え工事などがあり、過去最大の決算額でした。また、「子育て広場」の開設や「ことばの教室」、中学生の「日本語学級」など、子どもたちや保護者に対する支援事業が推進されました。
決算に対する総括質疑で市長は、「男女がともに力を発揮し、ともに働けるような環境づくりを目指すこと、子どもの成長に喜びを感じながら子育てができるような環境を整えることが、子どものより良い育ちの実現につながるとの思いから保育環境の整備に取り組んだ。」と答弁し、子育て支援施策に対する姿勢を確認することができました。
子育て世代への支援に加え、その施策に「子どもの権利」の視点を取り入れてほしいことを要望して、決算全体を賛成としました。