福生市議会第3回定例会(9月議会)報告

2016年10月11日 16時14分 | カテゴリー: 議会報告

9月5日(月)から29日(木)までの会議日程で、
5日間の本会議と常任委員会・特別委員会の他、4日間の決算審査特別委員会が開かれました。

◆一般質問

来年4月から新しい介護保険制度がスタートします

Q 平成29年4月から介護保険サービスの予防給付である要支援1・2が、国の制度から市の制度へと移行し、介護予防・日常生活総合事業(以下、総合事業)へと移行します。
この総合事業は、市民参加や地域での支え合いの体制をつくり介護保険料を抑制すること、いつまでも地域で暮らし続けることができるようにすることの二つの目的があります。
事業者が安定してサービスを提供し業務を維持できなければ、地域で暮らし続けることができなくなってします。情報共有や意見聴収等の連携は、どのようにしていますか。

A サービスの基準や内容、サービス利用者、利用量の推計、業務内容等、基本的な事項がまとまったところ。今後は利用者への十分な説明と、サービス提供事業者への説明も丁寧に取り組みます。
有資格の訪問介護員のほか、一定の研修を受けた介護従事者もサービスの提供ができるので、シルバー人材センター、社会福祉協議会等も参入予定。サービス提供事業者の協力と連携と新規参入の促進、事業者への説明会を実施します。

  • 今後は住民ボランティアの参加で、介護予防と生活支援を行っていく制度を進めることになります。高齢者の居場所づくりや孤立を防ぐこと、元気な高齢者の活躍できる場づくりにもなります。市民が積極的に参加できるよう、周知と啓発に取り組んでほしいことを要望しました。

 

 

女性の視点を防災に活かす

Q 八月に防災についての聞き取りアンケートを実施しました。備蓄につては充分にしているという方は少なく、日常の中で多めに買い置きをする「日常備蓄」をしている方が多いようでした。家族構成やライフスタイルによって、工夫をしているようです。
準備をしていても、被災する時間や場所、避難が長期化した場合など、不安は尽きません。特に、ミルク以外食事を摂れない乳児の保護者にとっては心配です。乳児に対する備蓄は、どのようにしていますか。

今年五月に発生した熊本地震では、フィンランドから緊急支援物資として液体ミルクが送られました。(日本では食品衛生法により、製造・販売していません)災害時には大変有効ですが、どのように考えますか。

また、避難所運営は、女性への配慮や女性の視点を取り入れることが重要ですが、どのように考えますか。

A 乳児に対しては、粉ミルク600缶、哺乳瓶570本、紙おむつ2,820個の備蓄があります。他にも、災害時における物資に関する協定等を地域の企業と結び、供給の安定化を図っています。

液体ミルクは利便性が高く、災害時には有効だと考えています。法令改正、充分な安全性の確認や国内でも広く製造されるようになった際には、備蓄の入れ替えの機会に考えていきます。

避難所での女性への配慮は重要で、避難者の心情等に応じた柔軟な対応が必要だと考えています。避難生活が長期化する場合は、女性も含めた被災者の気持ちを理解し、個別の相談に応じられる体制づくりが大切ですので、避難所運営連絡会でのマニュアルづくりを進めています。
避難生活の中で男女のニーズの違いがみられることが明らかになってきています。避難所運営連絡会のメンバーに女性の参加を進めるため、自主防災組織で、地域での女性の協力者を探しています。

  • 現在の備蓄は粉ミルクと哺乳瓶で十分とは言えません。粉ミルクと一緒に配給する乳児用の飲料水と、哺乳瓶の消毒剤の備蓄を要望しました。これまでの大きな災害で、避難所での課題等があげられています。災害時に犯罪が増えること、特に性犯罪については深刻な状況です。単身者の女性は孤立しがちで被害に遭いやすくなってしましますし、そのような情報を知っておく必要もあります。
    避難生活が長期化すると、避難所が日常生活の場になります。
    避難所運営に女性が関わることで、どんな人にでもより配慮された運営に近づきす。啓発とともに積極的な呼びかけを要望しました。

 

◆平成27年度一般会計決算審査特別委員会

昨年度の予算がどのように使われたかを審査しました。
委員会では、子育て・外国人対応・教育・男女共同参画など、施策への取り組みや内容、効果について質問しました。(以下、質問内容)

  • 職員自己啓発活動助成事業
  • 市政世論調査委託料
  • 幼稚園心身障害児教育事業補助金
  • 男女共同参画推進費
  • 市民活動推進費
  • 生活困窮者自立支援事業費
  • 学童クラブ事業費
  • 産前・産後支援ヘルパー事業費
  • 保育士等キャリアアップ事業費補助金
  • 子ども家庭支援センター事業費(日本語通訳者謝礼)
  • 子ども子育てモバイルサービス委託料
  • がん検診費/がん検診推進事業費
  • 塵芥処理費(中間処理費/剪定枝資源化処理・容器包装プラスチック選別圧縮梱包)
  • 消費対策費(備品購入費/高齢者対象消費者啓発事業)
  • 教育相談・就学支援事業(教育相談員報酬)
  • 特別支援教育費
  • スクールソーシャルワーカー活用事業費
  • 外国人児童生徒就学支援事業費
  • 小中一貫推進事業費

子ども子育て新制度への対応や、新教育委員会制度へと取り組みとして教育長のチェック機能を高めるため教育委員を一名増員したことを評価し、決算全体を賛成としました。

 

◆建設環境委員会

「放射性物質による環境汚染を防止するための法整備を求める意見書の提出を求める陳情書」が、生活クラブ運動グループにしたま地域協議会(福生ネットも構成団体)から提出されていましたが、「基準値が決められない」「議論が必要」等の理由から、不採択となりました。
本会議では採択を求め、賛成討論しました。

【陳情要旨】
東京電力福島第一原子力発電所事故から5年を経ましたが、いまだに高濃度の放射性汚染水の放出など、生命や環境に甚大な影響を与える原発事故は、極めて重大な人権侵害であると言わざるを得ません。また、放射性物質は微量でも遺伝子を傷つけ、未来世代へ影響を与えるため、国には、放射能による環境汚染を未然に防止する責務があります。
国においては、2011年6月、第177回国会で水質汚濁防止法改正の際、衆参両院は「附帯決議」を行い、環境の保全を図るべき環境省が「関連環境法令における放射性物質に係る適用除外規定等の見直しを含め、その体制の在り方について総合的に検討を加えること」としました。さらに、放射性物質汚染対処特措法(平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法)が、同年8月に成立し、附則で放射性物質に関する法制度の在り方について抜本的見直しを示しています。
その後、2012年6月、環境基本法が「改正」され、これまで適用除外となっていた放射性物質が対象となりました。さらに、大気汚染防止法、水質汚濁防止法においても同様に対象となりましたが、いまだ環境基準、規制基準は未整備のままであり、土壌汚染対策法などは放射性物質適用除外規定がそのまま残されています。自然環境を守り、誰もが安心して暮らせる社会を実現するには、法律の不備をこのまま放置しておくわけにはいきません。
よって、国においては、環境基本法「改正」を踏まえ、放射性物質による環境汚染を防止するための法整備を早急に進めることを強く求めるために、次の陳情事項について、福生市議会からも、国へ意見書を提出していただきたく、陳情いたします。

【陳情事項】
1、放射性物質による環境汚染を防止するための法整備を、早急に進めること。
以上のことについて、国へ意見書の提出を求めます。

平成28年6月3日

陳情者   生活クラブ運動グループにしたま地域協議会

 

賛成討論

放射性物質が生命や環境に影響を与えることは明らかで、原子力基本法等の原子力関連の法律で、放射線管理区域の指定や持ち出しの制限等の厳しい規制が設けられていることを考えますと、危険なものであるという認識はどなたでも同じではないかと思っております。
この陳情書が付託されました建設環境委員会での不採択とする理由の一つに、「東京電力福島第一原子力発電所の事故以降、放射性物質による環境汚染について、国でも対策を検討しているから」というものがありました。この陳情書の内容は、法整備を進めることについての陳情ですので、ポイントが違っているように思います。福島第一原発事故での汚染については既に特措法があり、それにしたがって除染等が行われています。ですから、不採択の理由には当てはまらないと考えております。
また、もう一つの不採択の理由は、「人体に影響を与える放射線量がどれくらいなのかという線が引けないから」というものでした。微量でも遺伝子を傷つけますが、個人差があり、物質や線量によっては良く影響したりするものもあり、研究者によっても見解が異なる場合があることを考えれば、人類にとってはまだまだ未知のものであると考えられます。
国際基準では年間の被ばく量は年間1m㏜までなっています。これは、首相官邸災害対策ホームページの放射線から人を守る国際基準として公表されていて、国際放射線防護委員会という原子力推進機関が示している数値です。先程申し上げました福島第一原発事故に対する特措法でも、長期的な目標は年間1m㏜以下としています。ただ、福島第一原発事故による緊急事態宣言はまだ解除されていないので、緩和した20m㏜以下というたいへん高い数値になっています。国際基準や特措法を考えれば、基準値を設けることもできると考えられます。
他にも議論を続けなければならないとのご意見もありましたが、それは法整備を進める中で議論されるべき問題であると考えます。
私がこの陳情に賛成する理由は2つあります。1つ目は、改正された環境基本法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法は、法としての欠陥があるからです。まだ、適用除外規定が残っている土壌汚染対策法も同様です。放射性物質が公害物質として認められたにもかかわらず基準値や罰則規定がないのは法の不備です。例えば「イタイイタイ病」を引き起こしたカドミウムの水質汚染防止法での基準値は、1リットル当たり0.1ミリグラム以下と定められ、超えれば排出したものへの罰則の適用があります。放射性物質も公害物質と認められたなら、当然基準値等を定め整備しなければなりません。
2つ目の理由は、今後、福島第一原発事故による汚染以外の放射性物質に対する法整備をしておかなければならないと考えるからです。日本には54基もの原子炉があり、廃炉作業に伴う汚染対策、膨大な量の放射性廃棄物の対策等を考えますと、法整備を急がなくてはなりません。
日本には公害犯罪防止法というものがあります。成立した1970年当時、世界に先駆けて立法化されたと評価されたそうです。当時悲惨な公害を受けた人は、この法律は適用されませんでした。多くの被害者が残した法律ではないかと思いますし、現在でもこの法律に私たちの暮らしは守られています。法を整備することは、その時々の政治や経済状況に左右されない恒久的なものであります。
以上のような理由でこの陳情に賛成いたします。