福生市議会第1回定例会(3月議会)報告

2016年4月7日 17時33分 | カテゴリー: 活動報告, 議会報告

3月1日から29日まで、平成28年第1回定例会が開かれました。
今議会の中では平成28年度予算審査特別委員会が開かれ、予算案についての審査が行われました。
本会議の中では、一般質問に取り組みました。
一般質問では、学校での性的少数者への対応についてと、特別支援教育について質問しました。
どのような場面においても、少数者とされる人に配慮したり、意見を取り入れたりすることで、誰にでも居心地のいい居場所になっていきます。学校は、子どもが多くの時間を過ごす場所ですので、一人ひとりにとって居心地のいい場所になっていってほしいです。

 

★一般質問

1、小中学校における性同一性障がいと性的少数者について
(1)小中学校での対応について
(2)小中学校の教職員の研修について

▼昨年9月から公民館白梅分館で行われた、全部で6回の連続講座「LGBT講座~あなたが代われば地域が変わる~」の4回に参加しました。 LGBTは、レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーの頭文字を取ったもので、現在では性的少数者の総称として使われる場合もあります。当事者が、学校や日常生活、人間関係などで困っている事、生きづらさを感じているということがわかりました。そして、社会的な理解が必要で、人権の問題であるということも理解しました。

おとなになってから急に自覚するのではなく、子どもの時から自覚していたり、違和感を感じていたりしていて、特に学校での理解と支援が必要であることも、この講座を通じて知ることができました。参加者からは、このテーマでの講座が公民館で行われるということで、福生市は人権意識が高いという声を聞きました。

平成22年4月、「児童生徒が抱える問題に対しての教育相談の徹底について」という通知が、文部科学省から送付されています。その中では、児童生徒が抱える問題は多様化し、ますます複雑になっていますとあり、性同一性障がいのある児童生徒は、生物学的には性別が明らかであるにもかかわらず、心理的にはそれとは別の性別であるとの持続的な確信を持ち、かつ、自己を身体的及び社会的に他の性別に適合させようとする意志を有するものであり、学校での活動を含め日常の活動に悩みを抱え、心身への負担が過大なものとなる事が懸念されていますとあります。その通知では、学級担任、養護教諭、スクールカウンセラーなど教職員等が連携して児童生徒の心情に十分配慮するよう求めています。

平成26年には文部科学省が行った「学校における性同一性障害に係る対応に関する状況調査」の結果が公表されています。調査は全国の小中学校・高校・特別支援学校の約37,000校、1300万人を対象に、平成25年度実施されたものですが、調査結果によりますと、全国で606人(男子237人・女子366人・無回答3人)が学校に悩みを相談しています。中学校では110人、高校では403人で、年齢が上がるごとに増加しています。その中でも、性同一性障がいであることを把握しているのは学校側やごく一部の友人に限られているのが大半で、性同一性障害を明らかにして生活しているのは約2割だけでした。そうした生徒は学校内では、トイレや更衣、制服などの配慮を受けているようです。

さらには昨年、平成27年4月に、「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」という文書が文部科学省より出され、その中では、学校は悩みや不安を受け止める必要性があり、性同一性障害だけでなくこのことは「性的マイノリティ」とされる児童生徒全般に共通するものであるとし、平成24年に閣議決定した「自殺総合対策大綱」を踏まえて、教職員の適切な理解の促進が必要だとしています。

内容については、性同一性障がいに係る児童生徒についての特有の支援、性同一性障がいに係る児童生徒や「性的マイノリティ」とされる児童生徒に対する相談体制の充実が示されています。平成22年の通知では入っていなかった性的マイノリティ、福生市の新たな施策の中では性的少数者というようになっていて、一般的にはLGBTという言葉が使われることも多いですが、昨年送付された文書では、支援が必要であるとされていますし、人権という視点では一歩進んだと考えています。

この「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応等について」特有の支援と相談体制の充実について、小中学校ではどのように対応しているのかお伺いします。
また、相談の入り口や日常の学校生活を考えると、直接、児童生徒と関わる教職員の理解は重要であることがわかります。きめ細かな対応のために、教職員に向けての研修等を実施する予定はあるのでしょうか。また、どのように行っていくのかお伺いします。

◆文科省通知については、その対応について市内全教職員への周知を図るため、各小中学校長あてに通知文を発出しました。
特有の支援については、申し出があった場合は、個別に医療機関等と連携を図りながら組織的に児童生徒の心情等に配慮した対応を行うこと、各校に配置しているスクールカウンセラーや教育相談室の臨床心理士等が相談窓口となり良き理解者となるよう努めることを原則としています。平成27年6月に、「相談カード」を全児童生徒に配付し、困ったことや悩んでいることを、何でも電話で相談できるよう配慮した取り組みを行っています。

福生市や羽村市等の近隣地区が共催して取り組む「ブロック連絡会」で、27年度は、性同一性障がいや「性的マイノリティ」をテーマに専門の講師による講演会を実施。参加した教職員が、研修内容を職員会議や行内研修等で報告。全教職員に還元しています。

●こうした児童生徒の不登校、自傷、自殺念慮を認める割合が高いという調査結果もあり、人権の問題でもあります。相談しやすくするためには、教職員の正しい理解が必要ですし、他の児童生徒への理解にもつながります。全教職員へ研修していただきたいことを要望いたします。

教職員の理解や相談しやすい環境づくりは、このことに限らず、様々な悩み事を相談するきっかけになると考えます。昭島市では、中学校の全教員を対象に研修を行ったと聞きましたのでお話を伺ってみたところ、このことに配慮することで、他の様々な課題に配慮できることになるとおっしゃっていました。性同一性障がいと性的少数者に配慮した支援体制を整えることで、他の一人ひとりにまで配慮した支援体制を整えることになると思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。

 

2、特別支援教育について
(1)情緒障害等通級指導学級について
(2)「学校生活支援シート」と「就学支援シート」の状況について
(3)特別支援教室の設置について

▼特別支援学級に在籍する児童生徒の数は増えています。特に、情緒障害通級指導学級では、通常の学級に在籍していることから、通常の学級の中での割合も高くなっています。このことについての取り組みと課題についてお伺いします。
また、特別支援学級の教員と通常の学級の教員の、その児童生徒に対する個別の共通理解は大変重要であると考えていますが、どのように共通理解を図っているのかお伺いします。

特別支援教育のために、また、一人ひとりに寄り添った支援のためには、「学校生活支援シート」と「就学支援シート」の役割はたいへん重要であると考えます。「学校生活支援シート」が今年度検討され、来年度から全校実施の計画になっていますが、どのような状況になっているのかお伺いします。
また、「就学支援シート」はどのように作成されているのか、その状況についてお伺いします。

一点目で情緒障害通級指導学級について質問させていただきましたが、この情緒障害通級指導学級が、特別支援教室を設置し移行していくことになっていて、平成29年度から始まり、平成30年度から本則実施となっていますので、準備が進められていることと思います。現在は通級指導学級に児童が通っていますが、各小学校に特別支援教室を設置し、教員が巡回していくということになります。
具体的には特別支援教育推進体制整備委員会で設置に向けた検討を図っていくことになっていますが、この委員会の内容、委員構成について伺います。

また、現在は、通級指導学級まで送迎できない保護者もいて、通級指導を受けられなかった児童もいることを考えますと、各小学校に特別支援教室ができることは、とてもメリットがあるように思います。それと同時に、特別支援教室の児童が増える、教員が巡回していくので分散すると言ったことを考えると、教員の確保は重要だと思いますが、どのようになっているのかお伺いします。各小学校の教室の確保についても伺います。

移行するにあたっての保護者への説明会はどのように行っていくのか中学校での特別支援教室設置はどのようになっているのかお伺いします。

◆平成22年度に福生第三小学校と平成25年度福生第三中学校に通級指導学級を増設。さらに「福生市教育支援委員会」を設置、幼稚園・保育園への巡回相談も踏まえた、臨床心理士等の専門家のアセスメントに基づく就学相談システムへと改善しました。個別の教育支援計画や指導計画に基づいて、各教員の共通理解を図っています。さらに、児童生徒の様子や指導内容等を記した「連絡カード」を、教員と保護者で回覧しています。

学校生活支援シートは、児童・生徒一人ひとりの成長・発達や願いを、学校・保護者等とつなぐツールとして使われるもので、校長会、副校長会、特別支援コーディネーター会、特別支援学級主任会等で検討し様式を決定、28年度から使用します。就学支援シートは継続して使用することから教育支援シートという名称にしています。「つながり」と「安心」をキーワードに、「ニーズと支援の一体化」に向けて活用します。

特別支援教室推進体制整備委員会は、教育部参事、教育支援課長、教育支援課学務係主査、個別支援教育係長、教育部主幹、指導主事、設置校長で構成しています。先進校視察や具体的な施設整備、人的支援等計画の検討、教育課程の検討を図っています。
教員の確保は都教委の基準により配置します。教室は、全小学校に確保できています。7月までに保護者への説明会を開催。「教育広報」に掲載し、市民への理解を推進します。中学校へは、他市のモデル事業を踏まえ検討をしていきます。

●現在の情緒障害通級指導学級ですと、担当の教員が同じところにいますので、先輩の教員が指導する姿を見ることができたり、逆にアドバイスをもらったり、通級指導の経験の少ない教員にとってはメリットがありますし、指導技術の継承といったことが可能だと思います。このことは、すべてにおいてそうかもしれませんが、特に特別支援教育全体について重要だと考えています。ただ研修を受けるだけでは身に付かないこともありますし、これまでの情緒障害通級指導の実績もあります。人員の確保はもちろんですが、指導技術の継承という面でも工夫していただきたいと思います。
制度が変わるときは、本人や保護者が不安になったりしないように、丁寧な説明と対応をすることを要望します。
また、特別支援教育は、障害があってもなくても、すべての子ども一人ひとりに配慮した教育を実践するために必要ですので、丁寧に進めてほしいことを要望します。

福生市特別支援教育推進の基本的な考え方では、「子どもひとり一人の発達特性や障害に応じた教育を推進するとともに、共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムを構築するために、福生市特別支援教育推進計画第三次計画を策定し、学校・家庭・地域・福祉・医療の関係機関が連携し、特別支援教育の一層の推進を図る」となっています。
インクルーシブ教育というと、特別な支援を必要とする児童生徒も、必ず通常学級で学ばなくてはならないというようなイメージですが、通常学級で学ぶのもよいが特別支援教室で学ぶのもよいというように、その子に合った方を選択できるような仕組みになっていくことが良いのではないかと考えています。

インクルーシブ教育システムの構築のためには、通常学級での教育のユニバーサルデザイン化(授業そのものや教室環境・人的環境に対しての)を進めることが大事だとする専門家の考えもあり、これはとても共感するところであります。
特別支援教育は、障害があってもなくても、すべての子どもひとり一人に配慮した教育であると思いますので、丁寧に進めていただきたいと思います。

 

★総務文教委員会(所属委員会)

「都立立川高校定時制存続を求める意見書提出に関する陳情書」が提出されました。
都の都立高校改革の計画で、定時制を廃止し、チャレンジスクールの学級を増やす方針を打ち出たことから提出されました。
チャレンジスクールを増やすことは必要ですが、定時制廃止は教育を受ける機会が減ることから、この陳情を採択すべきと意見しました。
調査研究が必要であるとの意見が多く、継続審査となりました。
この他、条例改正や平成27年度一般会計補正予算等18の議案についてに審査がありました。

 

★平成28年度予算審査特別委員会(議長を除く全議員が所属)

4日間にわたり各部局ごとに審査しました。委員会の中では主に、子育て支援や教育に関する内容について質問しました。

総括質問では、子育て支援を市全体ではどのように進めていくのか、地域社会総がかりの教育をどのように進めるのか質問しました。
子育てを重点的に応援する取り組みを進めること、地域の教育力を活かしてのコミュニティ・スクール制度導入に期待し、施策を横のつながりをもってすすめることを要望しました。
概ね賛成であることから、予算全体を賛成としました。